USB-Cハブの選び方|充電・映像出力・USB速度、買う前に見る5つのポイント
USB-Cハブを選ぶ前に確認したいPD給電、映像出力、USB速度、ポート構成、ケーブル長を図解で解説。ノートPC・デスクトップ・タブレットの用途に合わせて選ぶポイントを紹介します。
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PCを使っていると、いつの間にか足りなくなってくるUSB端子。
ノートPCなら「USB-Aがもう1個ほしい」「HDMIもLANもつなぎたい」。デスクトップPCでも、背面まで毎回手を伸ばしてUSBメモリや外付けSSDを抜き差しするのは地味に面倒です。
そんなときに便利なのがUSB-Cハブ。
対応するノートPCとUSB-Cハブの組み合わせなら、充電や映像出力まで1本にまとめられますし、デスクトップでは背面にある端子を机の上へ持ってくるという使い方もできます。
ただ、USB-Cハブはポートの数だけ見て選ぶと意外と失敗しやすい製品でもあります。
今回は、USB-Cハブを買う前に見ておきたいポイントを5つに絞って紹介します。
USB-Cは同じ形でも、できることは同じじゃない
最初に知っておきたいのがここ。
USB-Cは同じ形の端子でも、対応している機能や速度が製品によって違います。
データ通信だけに使えるUSB-Cもあれば、高速転送に対応したもの、USB PDで高出力の給電ができるもの、モニターへ映像を出せるものもあります。
USB-IFも、データ転送性能について「USB 5Gbps」「USB 10Gbps」「USB 20Gbps」など、実際にどの速度へ対応しているか分かる表記を推奨しています。つまり「USB-Cだから速い」とは限りません。
1.ノートPCを充電するならPDのW数を見る
ノートPCやタブレットでハブを使うなら、まず確認したいのがUSB PDです。
PDパススルー対応のハブなら、
充電器 → USB-Cハブ → ノートPC
という形で、ハブを使いながらPCへ給電できます。
モニターやマウス、外付けSSDをつないでも、PC側へ挿すケーブルを1本にまとめやすいのが便利なところです。
USB Power Deliveryは規格上、現在最大240Wまで対応しています。ただし実際に何W使えるかは、充電器・ケーブル・ハブ・PCそれぞれの対応状況で決まります。
そして、商品ページでよく見る「PD 100W対応」という表記にも少し注意が必要です。
100Wが「ハブへ入力できる最大電力」を表している製品では、ハブ自身が使う電力もあるため、PCへ渡せる電力は100Wより少なくなる場合があります。
ノートPCで使うなら、普段使っている充電器のW数も確認しておくと選びやすくなります。
デスクトップPCならPDはあまり気にしなくてOK
一般的なデスクトップPCでは、PC本体をUSB-Cハブから充電することはありません。
その分、USB速度、ポート構成、SDカード、有線LAN、手元で使いやすいケーブル長などを優先して選ぶといいと思います。
特にPC本体を机の下へ置いている場合、USB端子を机の上まで持ってこられるだけでもかなり快適です。
複数の外付け機器を同時につなぐなら、PCのUSB端子だけから電力を取るバスパワー型だけでなく、ACアダプターなどから給電できるセルフパワー型も候補になります。
2.モニターにつなぐなら「4K 60Hz」だけ見ればいいわけじゃない
USB-CハブにHDMIやDisplayPortが付いているなら、次に見たいのが対応する解像度とリフレッシュレートです。
たとえば同じ4K対応でも、4K 30Hzと4K 60Hzでは使用感が変わります。
動画を見るだけなら30Hzでも使えますが、マウスカーソルを動かしたり、ページをスクロールしたりすると60Hzの方がずっと滑らかです。
普段60Hz以上のモニターを使っているなら、4K環境では4K 60Hz対応をひとつの基準にすると分かりやすいでしょう。
ただし、ハブだけ4K 60Hz対応でも映像が出るとは限りません。
映像は、
PC側のUSB-C端子 → USB-Cハブ → HDMI / DisplayPortケーブル → モニター
という順番で通ります。
途中のどこかが必要な映像出力に対応していなければ、期待した解像度やリフレッシュレートでは表示できません。
そして、一番見落としやすいのがPC側のUSB-C端子です。
USB-C端子が付いていても、その端子から映像を出せるとは限りません。
USB-Cから映像を出す代表的な仕組みのひとつが「DisplayPort Alt Mode」です。難しく考える必要はなく、映像出力目的でハブを使うなら、PCやマザーボードの仕様欄で「DisplayPort Alt Mode対応」「USB-C映像出力対応」などの記載があるかを見ておけばOKです。
デスクトップPCも同じで、マザーボード背面にUSB-Cがあるだけでは映像出力できない場合があります。
※DisplayLinkなど、USBのデータ通信を利用して映像を出すタイプは仕組みが異なります。
3.外付けSSDを使うならUSB速度はちゃんと見たい
マウスやキーボードをつなぐだけなら、それほど高速なUSBポートは必要ありません。
でも、外付けSSDや大容量のUSBメモリを使うなら話は別です。
USB-IFが現在案内している代表的な表記には、USB 5Gbps、USB 10Gbps、USB 20Gbpsなどがあります。
ここでいうGbpsは規格上の通信速度を表すもので、ファイルをコピーするときの実際の転送速度そのものではありません。通信の処理や接続機器の性能などによって、実際の速度はこれより低くなります。
ざっくり考えるなら、マウスやキーボードはUSB 2.0クラスでも十分。一般的な周辺機器なら5Gbps、外付けSSDをよく使うなら10Gbps以上が欲しくなってきます。
ここでさらに気を付けたいのが、ハブのポート全部が同じ速度とは限らないこと。
たとえば「10Gbps対応USB-Cハブ」と書いてあっても、10Gbpsなのは一部のUSB-CやUSB-Aポートだけで、別のUSB-Aは5GbpsやUSB 2.0という製品もあります。USB-Aでも10Gbps対応ポートは存在します。
また、PC・ハブ・ケーブル・接続機器の組み合わせによって、実際に出せる速度は変わります。接続したポート自体が5Gbpsなら、10Gbps対応SSDでもそのポートの上限を超えて転送することはできません。
複数の高速機器を同時に使う場合は、ハブからPCへつながる帯域を複数ポートで共有することもあるので、その点も覚えておくと安心です。
4.「12 in 1」より、自分が使う端子があるか
USB-Cハブを探していると、「7 in 1」「10 in 1」「12 in 1」といった商品がたくさん出てきます。
数字が大きい方がお得そうに見えますが、実際には使わない端子が増えてもあまり意味はありません。
ノートPCなら、USB-A・HDMI・PD・有線LANが欲しい人も多いでしょう。
デスクトップなら考え方が少し違って、USB-AやUSB-Cを机の上へ持ってきたり、SDカードリーダーを追加したりする用途が便利です。
写真をよく取り込むならSDカードの速度も確認したいですし、有線LANを使うなら1Gbps対応なのか、2.5Gbps対応なのかで性能も変わります。
端子の数より、「自分が何をつなぐのか」を先に考えた方が選びやすくなります。
5.持ち歩くのか、机に置きっぱなしなのか
最後はかなり単純ですが、意外と大事です。
ノートPCと一緒に持ち歩くなら、小さくて軽い方が便利。必要最低限の端子に絞ったハブなら、バッグにも入れやすくなります。
逆に机へ置きっぱなしなら、サイズよりも端子の位置やケーブル長を重視した方が使いやすいことがあります。
特にデスクトップPCでは、ハブ本体は机の上に置きたいのに、ケーブルが短くて背面USB-Cまで届かないということもあります。
商品写真だけでは分かりにくいので、ケーブル長は数字まで見ておきたいところです。
机の上で使うなら、端子がどちらを向いているかも意外と重要です。USBメモリやSDカードを頻繁に抜き差しするなら、前や横から挿せる方が使いやすい場合があります。
よくある「買ってから気付いた」
USB-Cハブは、スペック表の見方さえ分かればそれほど難しい製品ではありません。
ただ、よくあるのが「USB-Cだから大丈夫だと思った」というパターン。
HDMI付きハブを買ったのにPC側が映像出力に対応していなかったり、100W対応だと思ったらPCへ渡せる電力はそれより少なかったり、外付けSSDをつないだのに使ったポートだけ低速だったり。
逆に言えば、このあたりを買う前に見ておけば失敗はかなり減らせます。
買う前に、この5つだけ確認
- 充電する? → PD対応と、PCへ実際に給電できるW数
- モニターにつなぐ? → PC側の映像出力対応と、ハブの解像度・Hz
- 外付けSSDを使う? → 使うUSBポートが5Gbps / 10Gbpsなど何Gbps対応か
- 欲しい端子はある? → USB-A・USB-C・HDMI・LAN・SDカードなど
- どこで使う? → 持ち歩くならサイズ、据え置きならケーブル長や端子配置
まとめ|「USB-Cだから」ではなく「何をしたいか」で選ぼう
USB-CハブはノートPCだけのアクセサリーではありません。
ノートPCなら、充電・映像出力・USB機器をまとめるために。
デスクトップなら、背面にある端子を増やしたり、使いやすい机の上へ持ってきたりするために。
タブレットなら、外部ディスプレイやUSB機器を使うために。
同じUSB-Cハブでも、使う機器によって欲しい機能はかなり変わります。
だから先に見るのは「何ポートあるか」ではなく、何をつなぎたいのか。
そこが決まれば、必要なPD出力もUSB速度もポート構成も自然と絞れてきます。
Meluviでも今後USB-Cハブを紹介するときは、価格だけでなく、どんな使い方に向いている製品なのかまで一緒に見ていきます。


