PCの冷却とは?空冷・簡易水冷・ケースファンやエアフローを初心者向けに解説
PCを冷やす理由から、CPUクーラー、空冷と簡易水冷の違い、240mm・360mmなどのラジエーターサイズ、ケースファン、エアフロー、CPUグリス、温度や静音性まで初心者向けにやさしく解説します。
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パソコンのパーツを見ていると、
- CPUクーラー
- 空冷
- 簡易水冷
- 240mm
- 360mm
- ケースファン
- 吸気
- 排気
- エアフロー
など、冷却に関する言葉もたくさん出てきます。
CPUやGPUは、動作すると熱を出します。
その熱をうまく外へ逃がすのが、PCの冷却です。
ただし、
とにかく温度を低くすればPCが速くなる
というわけではありません。
大切なのは、
CPUやGPUが無理なく動ける温度を保ちながら、静音性や価格とのバランスを取ること
です。
この記事では細かな熱の仕組みやファン制御には入りすぎず、
「PCを冷やすために、まず何を知っておけばいいのか」
を初心者向けに見ていきます。
そもそも、なぜPCを冷やすの?
CPUやGPUなどのパーツは、動作すると熱を発生します。
Webを見るだけの軽い作業では発熱が小さくても、
- ゲーム
- 動画編集
- 3DCG
- AI処理
- 長時間の高負荷作業
などでは、CPUやGPUが多くの電力を使い、発熱も大きくなります。
この熱をそのままにしておくと、温度が高くなりすぎないようにCPUやGPUが動作を抑えることがあります。
これをサーマルスロットリングと呼ぶことがあります。
つまり冷却は、
CPUやGPUが本来の性能を安定して出しやすい状態を保つため
にも重要です。
また、温度が高くなるとファンの回転数も上がりやすくなるため、PCの動作音にも関係します。
画像を大きく見るCPUクーラーって何?
CPUの上には、CPUから出た熱を逃がすためのCPUクーラーを取り付けます。
一般的な空冷CPUクーラーでは、
- CPUから熱を受け取る部分
- ヒートシンク
- ヒートパイプ
- ファン
などを使って熱を移動させ、空気中へ逃がします。
CPUによってはクーラーが付属している製品もありますが、付属していない製品もあります。
また、高性能なCPUでは発熱も大きくなりやすいため、CPUに合わせて冷却性能の高いクーラーを選ぶことがあります。
空冷と簡易水冷って何が違う?
画像を大きく見るCPUクーラーでよく使われるのが、
空冷 簡易水冷
の2種類です。
空冷CPUクーラー
空冷クーラーは、CPUから受け取った熱をヒートシンクへ移し、ファンの風で熱を逃がします。
比較的仕組みがシンプルで、
- 選びやすい
- 価格を抑えやすい製品が多い
- 取り扱いやすい
- 高性能な大型空冷もある
といった特徴があります。
一般的なPCやゲーミングPCでは、空冷クーラーでも十分な冷却性能を得られる構成がたくさんあります。
簡易水冷CPUクーラー
簡易水冷では、CPUの熱を冷却液へ移し、チューブを通してラジエーターへ運びます。
ラジエーターに取り付けたファンで、その熱を空気へ逃がします。
よく見かけるのが、
- 240mm
- 280mm
- 360mm
などのラジエーターサイズです。
大型の簡易水冷は、高発熱なCPUを冷やしたい場合や、見た目を重視したPCなどでも使われています。
ただし、ケース側にラジエーターを取り付けられるスペースが必要です。
また、簡易水冷にはファンだけでなくポンプもあるため、空冷とは構造も異なります。
240mm・280mm・360mmって何?
簡易水冷を見ると、
- 240mm
- 280mm
- 360mm
- 420mm
などの数字が書かれています。
これは、ラジエーターの大きさをイメージするための呼び方です。
一般的には、
| 呼び方 | ファン構成のイメージ |
|---|---|
| 240mm | 120mmファン × 2 |
| 280mm | 140mmファン × 2 |
| 360mm | 120mmファン × 3 |
| 420mm | 140mmファン × 3 |
という構成になっています。
たとえば360mm簡易水冷なら、120mmファンが3つ横に並んだ長いラジエーターをイメージすると分かりやすいでしょう。
数字が大きくなるほどラジエーターも大型になりやすいため、PCケース側にも対応する取り付けスペースが必要です。
なお、240mmや360mmという呼び方はサイズの目安で、ラジエーター本体の実際の外寸は製品によって少し大きくなります。
そのため、ケースへ取り付けられるか確認するときは、ケースの対応ラジエーターサイズだけでなく、必要に応じてクーラー本体の寸法も確認しましょう。
画像を大きく見る結局、空冷と簡易水冷どっちがいい?
初心者が迷いやすいところですが、
どちらが絶対に正解というわけではありません。
ざっくり考えるなら、
| PC・CPUのイメージ | クーラーの考え方 |
|---|---|
| 普段使い・省電力なCPU | CPU付属クーラーがある場合は、それも選択肢 |
| 一般的な自作PC・ゲーミングPC | 空冷クーラーから検討しやすい |
| 発熱の大きいCPU | 大型空冷や240mm以上の簡易水冷なども候補 |
| 高性能CPUを長時間高負荷で使う | 大型空冷・大型簡易水冷を含めて冷却性能を比較 |
これはあくまで最初の目安です。
同じ「空冷」でも冷却性能には大きな差がありますし、同じ「360mm簡易水冷」でも製品によって性能や静音性は異なります。
最終的には、
使うCPUで十分な冷却性能があるか
を製品仕様や実際のレビューなどで確認しましょう。
ケースファンって何?
CPUクーラーがCPUの熱を逃がしても、その熱がPCケースの中にたまったままでは効率よく冷やせません。
そこで使われるのがケースファンです。
ケースファンは、
外の冷たい空気をケースへ取り込む ケース内部の暖かい空気を外へ出す
という役割を持っています。
この空気の流れを作ることが、PC全体の冷却につながります。
吸気と排気って何?
ケースへ空気を取り込むことを吸気、ケースから空気を出すことを排気と呼びます。
一般的なPCケースでは、
前面や下側から吸気 背面や上側から排気
という構成がよく使われます。
イメージとしては、
外の空気 → CPU・GPUなど → 暖かくなった空気 → ケース外
という流れです。
ただし、ケースの構造によって適したファン配置は変わります。
最近では側面から吸気するケースなどもあるため、
前から入れて後ろから出す形だけが正解
というわけではありません。
画像を大きく見るファンの向きはどうやって確認する?
画像を大きく見るケースファンには、空気を吸い込む側と吹き出す側があります。
ただし、
見た目だけで向きを決めるのはおすすめできません。
製品によっては、一般的なファンとは見た目が異なるリバースブレードファンなどもあります。
そのため、
- ファン本体にある風向きの表示
- メーカーの商品ページ
- 説明書
などで、実際の風向きを確認しましょう。
GPUも冷やす必要がある?
グラフィックボードにもGPUを冷やすための、
- ヒートシンク
- ファン
などが取り付けられています。
ゲームなどでGPUへ大きな負荷がかかると、グラフィックボードからも多くの熱が発生します。
多くのグラフィックボードでは、その熱がケース内部へ放出されます。
そのため高性能なGPUを使うほど、
GPU自身の冷却だけでなく、ケース全体のエアフロー
も重要になってきます。
温度が高すぎるとどうなる?
CPUやGPUの温度が高くなりすぎると、
- 動作クロックを下げる
- ファンの回転数が上がる
- PCの動作音が大きくなる
- 状況によっては動作が不安定になる
- 保護機能が働く
といったことがあります。
ただし、
「CPUは○℃なら絶対安全、○℃なら絶対危険」
のように、すべてのCPUやGPUを同じ温度だけで判断することはできません。
CPUやGPUの種類、負荷、周囲の室温などによって適切な温度は変わります。
温度が気になる場合は、使用しているCPU・GPUの仕様や、同じ製品を使ったレビューなども参考にしましょう。
冷やせば冷やすほど速くなる?
冷却が足りず、CPUやGPUが熱によって性能を抑えている場合は、冷却を改善することで本来の性能を出しやすくなることがあります。
しかし、すでに十分冷却できているPCをさらに冷やしたからといって、
性能がそのまま大きく上がるわけではありません。
冷却を強くすると、
- クーラーが大型になる
- ファンが増える
- 価格が上がる
- 高回転では音が大きくなることがある
といった面もあります。
冷却性能だけでなく、
温度・静音性・サイズ・価格
をバランスよく考えましょう。
CPUグリスって何?
CPUとCPUクーラーの間には、**CPUグリス(サーマルグリス)**を使います。
CPUやクーラーの接触面は、一見平らに見えても非常に細かな凹凸があります。
グリスはその隙間を埋めて、CPUからクーラーへ熱を伝えやすくするために使われます。
CPUクーラーによっては、最初からグリスが塗布されている製品もあります。
その場合は、基本的にそのまま取り付けられます。
クーラーの保護フィルムに注意
新品のCPUクーラーでは、CPUと接触する部分に保護フィルムが貼られている場合があります。
このフィルムを剥がさずに取り付けてしまうと、CPUからクーラーへ熱がうまく伝わりません。
取り付ける前に、
CPUと接触する面に保護フィルムが残っていないか
を確認しましょう。
CPUクーラーがケースに入るか確認
画像を大きく見るCPUに対応したクーラーでも、PCケースへ入らなければ使えません。
空冷クーラー
大型の空冷クーラーでは、主にクーラーの高さを確認します。
背の高いクーラーは、ケースのサイドパネルへ干渉する場合があります。
また大型クーラーでは、メモリなど周辺パーツとの位置関係も確認したいところです。
簡易水冷
簡易水冷では、
- ラジエーターサイズ
- ケースが対応する取り付け位置
- ラジエーターとファンを含めた厚み
などを確認します。
ケースに「360mmラジエーター対応」と書かれていても、取り付け場所やほかのパーツとの組み合わせによって制限が出る場合があります。
たとえば前面へ大型ラジエーターを取り付けることで、長いグラフィックボードと干渉する場合などがあります。
ファンは多ければ多いほどいい?
ケースファンを増やせば、必ずPCが大きく冷えるとは限りません。
すでに十分な空気の流れができている場合は、ファンを追加しても温度があまり変わらないことがあります。
一方で、
- 高発熱なCPUやGPUを使う
- ケース内部が狭い
- 吸気や排気が不足している
といった場合は、ファン配置を改善することで温度が下がることがあります。
ファンの数だけではなく、
どこから空気を入れて、どこから出すのか
を見ることが大切です。
結局、冷却はどう選べばいい?
PC冷却では、
一番大きく、一番冷えるクーラーを選べばいい
というわけではありません。
| 確認したいこと | 見るポイント |
|---|---|
| CPU | クーラーがCPUに対応しているか |
| 冷却性能 | CPUの発熱に対して十分か |
| ケース | 空冷の高さ・ラジエーターサイズなど |
| ケースファン | 吸気・排気が確保できるか |
| GPU | ケース内に熱がこもらないか |
| 静音性 | ファンやポンプの音 |
| CPUグリス | 塗布済みか・取り付け方法 |
| 取り付け | 保護フィルムやパーツ干渉がないか |
最初に見るなら、この4つ
冷却にもたくさんの種類や仕様があります。
でも、初心者のうちから全部覚える必要はありません。
まずは、
- 使うCPUに対応したクーラーか
- CPUに必要な冷却性能があるか
- PCケースに取り付けられるサイズか
- ケース内に吸気・排気の流れを作れるか
この4つを確認してみましょう。
クーラーを比較するときは、
- 空冷 / 簡易水冷
- 冷却性能
- 静音性
- 価格
- 見た目
などを見ていけば十分です。
空冷ならクーラーの高さ、簡易水冷ならラジエーターサイズや取り付け位置を確認して、ケースへ実際に収まるかをチェックしましょう。
画像を大きく見る次はPCケースを見てみよう
冷却まで分かってきたら、次は各パーツを収めるPCケースを見ていきます。
PCケースの記事では、
- ATX・Micro-ATX・Mini-ITX
- GPUが入る長さ
- CPUクーラーの高さ
- ラジエーター対応
- ケースファン
- USB Type-Cなどの前面端子
- エアフロー
- ストレージ搭載数
などを初心者向けに見ていきます。



